海外特派員

海外特派員とは

海外特派員とは、海外の国に駐在し、
その国(場合によっては隣国)のニュースを取材する新聞、
放送、通信社などの記者のことです。

国の首都に支局や総局といわれる事務所があるのですが、
駐在している人は多人数とは限りません。

多い場合は十人程度いるのですが、少ない場合は一人というときもあります。
その場合、特派員が現地の人間をスタッフとして雇うことになります。

特派員の条件

特派員に選ばれる条件は、かなり厳しいものがあります。
まず言語力に優れていなくてはなりません。

少数民族の取材を行った場合などは通訳を雇うことがあるのですが、
その通訳が日本語を話せるとは限りません。

少数民族言語からその国の公用語、
公用語から日本語へと複数回人を介することになります。

そうなってしまうと内容が本筋からずれることになりかねません。

また取材においては現地の生の声というのは、
特に大切になります。なるべく通訳は少ないほうがいいのです。

支局には本社のように人員は多くはありません。
その国で取材する出来事は、政治なのか、
経済なのか、スポーツなのか、それとも事件・事故なのか、
それは出来事が起こってみないと分かりません。

人数が多い支局(アメリカなど)では、
専門分野に強い人が派遣されることがありますが、
一人しかいない支局は専門分野に詳しい人ではなく、
すべてにおいて対応できる人でないと勤めることはできません。

記者の生活は夜中や早朝であったとしても、事件が起こると関係ありません。
また海外ですので日本との時差がある国ですと、
それにプラスして仕事量は多くなり厳しい労働となりタフでないとこなすことはできないでしょう。

特派員になるには

基本的には特派員は記者ですから、
まず報道局(新聞社や放送局)に就職する必要があります。
ですがただ就職するだけでは、特派員にはなれません。

まず記者になる必要があります。
国内で記者になり、地方支局を勤めたあとに本社勤務になるのですが、
その際に国際部勤務にならないと特派員にはなれません。
海外特派員は国際部勤務なのです。

海外特派員は報道局でも養成をしていますが、その第一条件は語学力です。
外国に派遣されるのですから英語は当然として、
英語以外の言語を勉強していた学生や留学経験のある学生を重視するケースもあります。

語学力があるからといって特派員になれるわけではありません。

特派員の仕事は非常に厳しく、
体力も含めた総合的に優れた記者でないと務まりません。
そのため会社としても、養成を行うくらいです。

ですが帰国すると本社勤務になり、
部長、編集局長、編集委員などの重要ポストにつくことが多くなります。

それだけ会社にとって海外特派員は重要な仕事であり、
養成しなくてはならないほどに大切な仕事なのです。