海外で働く

海外で働く場合には

海外で働くには、海外赴任、一時駐在、
研修、現地採用や海外で起業する等、
実に様々なバリエーションがあります。

ただ一つ共通する事は、
働く場所が日本ではなく異国の地であるということ。

島国で鎖国の歴史を持つ日本には、
海外は何もかもが自国とは異なるという考えが根付いているような気がします。

実際に日本以外の国へ行くには飛行機や船を使って海を渡るという移動が生じるわけです。

これが大陸の国になると、
その国と国を隔てる境界線は目に見えない国境というものだけで、
人の移動にしても出入国等の手続きがあるにせよ歩いて移動できます。

その為か陸続きの移動が出来る国の文化背景には、
これまで様々な人や文化が流れて影響を及ぼし、
国を移動するという事にも日本人のような特別感のようなものが少ない傾向にあるでしょう。

また、例え日本同様に島国であったとしても、
やはり日本特有の根付くという文化よりも流れるという
文化をもつ国は非常に多いような気がします。

これは現代で言えば移民として移り住んだり、
移民を受け入れたりする点が日本人よりも多い事からも伺えます。

こうした文化的・歴史的背景から、
ここまで文化も経済も発展している日本ではありますが、
やはり海外で働くという事は未だ海を渡り異なる文化に身を置くという特別な事となるのです。

日本人にとってスペシャルである海外で働くということ。
これは良い事も大変な事も普通の生活以上に経験することでもあります。

経験談

私自身も香港赴任を経験した事があり、
日本で暮らす何倍もの濃縮したような期間のなかで良かったことも大変だったことも得てきました。

私が働いた香港という国は、
現在は中華人民共和国特別行政区となりますが、
以前はイギリスの植民地であった事は記憶に新しい事です。

もともと、アジアにおける要所となる港の国であり、
様々な文化が出入りする活気のある国ではありますが、
イギリス植民地という歴史を持つ事からアジア、
特に中国という大きなカテゴリの中においても異色を放つ国です。

活気が溢れるのは昔と変わらず、
現代においても世界金融センターと呼ばれる世界経済の要でもある
この国で働く事が出来たのはとても素晴らしい経験でした。

香港で働いた経験の中で良かった事は、
合理的という言葉があてはまるワークスタイルをまざまざと見る事が出来たという点です。

日本では、義理人情や上下関係等のしがらみの中で
物事の進行に非常に時間がかかるという面を持っています。

しかし合理的に仕事をする結果、
仕事の進み方が非常に早く、
能率もあがり残業も少ないという業務環境が整います。

日本で仕事をしていた時より何倍も視野が広がりました。
もちろん国民性の違いから、スムーズに受け入れる事が難しい業務スタイルや
同僚との関わり方もありましたが、
これも海外で働くという事を経験したから
得られる精神的成長のひとつであり良かったと思える所です。

大変だった事は、住宅環境が生まれ育った日本のそれとは全く異なる所になかなか馴染めず、
例えばバスタブが無くシャワーだけの生活が意外にも苦しいものであったという事等です。

一見、難無くクリアしそうな所ではありますが
衣食住という言葉があるように住まいが変わるというのは慣れるまでに
非常に時間がかかり大変でした。
当然大変だったことはこれだけではありません。

食文化の違いや言葉の壁など様々ありますが、
日本に戻ってくると当時の経験は間違いなく自分を成長させてくれたと感じます。