日本人が知らない海外の食文化

海外の食文化

日本人が海外に出て日本の良さを改めて実感するのは
「食文化」と答える人が多いと言われています。

例えば欧米のアジアでは根本的に食文化が違いますので、
そのような答えが返ってくるのは当然でしょう。

同じアジアの場合は比較的食文化が似ている事もあり、
思ってたほど違和感を感じないと言う人もあります。

ただ、日本と他のアジアを比べた時に決定的に違うのは、
日本で食べる食事ほど家庭的なものはないと言うことです。

例えばシンガポールを例にあげて見てみると、
シンガポールの人々はあまり家では食事をしません。
ほとんどが近所にある屋台村で食事をしています。

朝も昼も夜も全てが外食と言う人も珍しくはないのです。
日本人の場合だと家族全員で外食に行くなんて事は頻繁にはありませんが、
シンガポールではこれが日常的な光景なのです。

屋台村のような場所で食べると価格も安いと言う事もありますが、
このシンガポールの食文化を知った私たち日本人は驚くでしょう。

蚊の幼虫で大事件

シンガポールの場合、レストランのような高価な店で食事をする人もあるかもしれませんが、
殆どの場合は外にある屋台村で食事をとります。

シンガポールはもともとジャングルだった事もあり1年中高温多湿な地域になりますので、
屋外の屋台村で食事をとる場合に気になるのは「蚊」の存在です。

シンガポールでは蚊に対する予防や衛生上の対策が細かくなされていて、
もしお店の前にある水たまりなどから蚊の幼虫であるボウフラが発生すると、
その店は営業が停止になってしまいます。

これは日本では全く考えられない事ですが、
シンガポールでは蚊が発生すると言う事は、いわば大事件なのです。

シンガポールに旅行したことある人なら感じた事があると思いますが、
びっくりするほど蚊がいません。もちろん見かける事もありますが、
日本に比べたら驚くほど少ないです。

これは各お店が営業停止になってはたまらないと、
ボウフラが湧かないようにしっかり意識してることと、
シンガポールでは町の中が真っ白な煙で覆われるほど大量の防虫剤を定期的に噴霧しているお陰ともいえます。
この蚊に対する予防策も私たち日本人からすると実に珍しい処置と言えるでしょう。

シンガポールで食事をする時、店の前にA、B、Cと書かれた札を見かける事があります。
これは店の衛生状態を示したものでAは優良店になります。

つまり検査などの時に適切な営業状態であればAの札を店頭に貼る事が出来るので客足も自然に増え、
きちんとしている店は商売繁盛に繋がるのです。

このような施策も私たち日本人からすると実に珍しく面白いですね。

日本では馴染みの薄い屋台村。
一見すると衛生上の問題などを気にして入る事を躊躇う方もたくさんいるかもしれません。

しかし実際には店の前に蚊が発生しないようにボウフラの検査があったり、
衛生面での評価があったり、このような対策がしっかりなされているからこそ、
毎日安心して食事をする事ができるんですね。

屋外で食事をすることに馴染みが薄い日本人にとっては
屋台村で毎日食事をすること自体が珍しいことですが、
デメリットをしっかり抑えて安全に食事ができる環境づくりは素晴らしいと思います。