海外経営のリスク

ビル

海外進出

ビジネスにおいて、今や海外進出は必須のものとなっています。
今まで国内需要に頼っていてもそれなりの利益を得ることができていましたが、
そのせいですっかり他国の大企業に出遅れてしまいました。

特に、JETRO(日本貿易振興機構)でも言われているように、
アジアの中国、インド、ASEANの成長は目覚ましいものですが、
市場はすでに他国の大企業に抑えられてしまっているのです。

しかし日本の中に引きこもっていても
、日本経済に頼るだけでは成長性は見込めないのが現状。

日本の中にグローバル人材が少ないのは確かですが、
それでも試行錯誤して海外に進出しなければどちらにしても倒産してしまうのです。

では他国の大企業に対し、出遅れたからと言って勝つ見込みはもうないのかというと、
そうではありません。

強み

日本の強みは、技術力です。
日本の製造業はサービス業に比べて世界に認められており、
また日本の細やかな心遣いを反映した商品の数々は
他国との差別化を図るには十分な品質を誇っています。

これを利用しない手はありません。

では、日本の製品をそのまま海外に持って行けば売れるのかと言うと、
決してそうでは無いのです。

製品が良いものだとしても、
売り方を間違えれば良さが広がる前に企業が潰れてしまいます。
正しい売り方を判断するためには、現地を見ることがなによりも大切。

どのような人がどのような価値観のもとにどのように暮らしているのか、
ということを知らなければなりません。

それを知るためには、そこの言語を学ばなければならないのです。
最低でも英語を話せる人材を確保しましょう。

話せるだけでなく、異文化に対し柔軟な人材でなくてはいけません。

もし企業にそういった人間がいなければ、
他業種から引き抜き教育係として雇うことも検討すべきです。

サービス業よりも製造業は海外進出で上手くいっている例がありますから、
もしサービス業の企業なら製造業から優秀な人材を引き抜きましょう。

また、現地の文化、特に宗教関係のことには注意しなければいけません。
現地の人間の生活を見なければ、良い商品セールスは成立しないのです。

どの国に進出するか、と考えたときに、交通の便や人口、
規模やGDPなどももちろんですが、現地の法律に注意しなければいけません。

発展途上国は、他国の製造業が進出してくるのは歓迎したとしても、
他国のサービス業の進出を歓迎することはありません。

古い考えを捨てる

製造業の進出は自国の雇用先の増加や技術の発展が望めますが、
サービス業の進出は自国の同業の企業の敵にしかならないからです。

政府が法律により他国企業の進出を制限していることが多く見受けられるため、
安易に進出してはいけません。知らなかったでは済まないのです。

このように、言語力を強化し、文化を知ることで現地の人間の価値観とのすり合わせを行い、
法律による制限をできるだけ避けるよう気をつけれることが、
海外進出におけるリスクマネジメントのキーワードとなるでしょう。

そして、最も必要されている日本の製品を、自信を持って売ればよいのです。

このまま遅れ続けていては日本企業は衰退する一方です。
まだ間に合います。古い考えを捨て、積極的に海外へ進出していくべきなのです。

参考:JETRO 日本貿易振興機構