大使館勤務

大使館というもの

国外を知るといったうえで、重要でありながらも、
一般には縁遠いものに大使館があります。

大使館とは国交のある外国に、
自国の特命全権大使を駐在させて公務を執行する役所のことで、
ビザの発給や滞在先での自国民の保護、広報や文化交流活動などを行います。

国レベルの問題が起きたときに「大使を呼び出し抗議した」というニュースを見かけるのですが、
これが大使館を縁遠いものにしている一つの要因でもあります。

外国同士ですから、当然のことながら直接抗議しようにも日程を決めて、
どちらかが相手の国に行かなくてはいけません。

大使を呼び出したり、大使が帰国するというのは、
それぞれ意味があり、その意味によって問題の大きさを示しているものでもあります。

国際情勢に直結した役所であるから一般とは縁遠いもの、そう考えてしまうのです。

大使館はその国での、役所でもあります。
通常パスポートは、外務省が発行します。

発行元は外務省なのですが、
受付をしているのは各都道府県のパスポート申請窓口で、
住民登録をしている市町の窓口で申請を行うことができます。

ですが海外で盗難や紛失した際には、
大使館でその届出を行いパスポートを発行してもらうことになります。

大使館とは外交に重要な役目を果たすのと同時に、
町役場の役割も果たす両面があるということなのです。

またTV番組などで、あまり知られていない国の大使館を訪れ、
その国のことを聞くことがあります。

大使館はその国の広報も勤めており、
その役割は大きなものとなっています。

大使館に勤めるには

大使館に勤める方法は二通りあります。

国外にある日本大使館に勤める方法と、
国内にある外国の大使館に勤める方法です。

国外の大使館で勤めるには、
大使館職員にならなくてはいけないのですが、
職員は外交官と外務省職員ならびに各省庁からの出向職員で形成されています。

つまり国家公務員であり、
国家公務員上級試験を通らないといけないということになります。

その他には、外務省在外公館派遣員、専門調査員がありますが、
これは外務省に採用され、職員として派遣される制度で、
どちらにしても試験は難しく狭き門だといえます。

国内で採用され海外に派遣される以外にも、
現地で職員を募集するケースがあります。

このケースは公務員でなくとも採用されますが、
常に募集しているのではありませんし、
給料は現地の相場ですので注意が必要です。

国内にある外国大使館に勤めるには、
現地採用職員になりますので、まず求人がなくてはいけません。

相手側は優秀な人材を募集しているのですが、
公務員ではありませんので終身雇用ではありません。

それにくわえ、フルタイムでない場合も増えてきています。
そのため語学に秀でた人がパートとして勤めているケースが多いようです。